STUDENT STORY
教室には行けなかった僕が、
厩舎には毎朝行ける。
中学で不登校を経験し、いまバジガクで暮らす在校生のストーリーを紹介します。


悠真さん・2年中学2年から不登校を経験
中学2年の秋から、悠真さんは学校へ行けなくなりました。理由をうまく言葉にできないまま、家で過ごす時間だけが長くなっていったといいます。そんな日々のなかで唯一続いていたのが、競馬中継を観ること。画面の向こうを走る馬の姿だけが、心を動かしてくれる存在でした。
「馬のそばで暮らせる高校があるらしい」。ご家族が見つけたバジガクへ、半信半疑のまま見学に来たのが中学3年の夏。校舎に着いて最初に感じたのは緊張ではなく、干し草と土のにおいだったそうです。その日のうちに「ここなら」と決められたわけではありません。それでも帰り道、気づけば「もう一回来てみたい」と口にしていました。
入学後の毎日は、担当馬を中心に回りはじめます。朝、自分を待っている馬がいるから起きられる。世話をすれば、そのぶんだけ懐いてくれる。夜は消灯があるから自然と眠る。「頑張って生活を直した、という感覚はないんです。馬に合わせていたら、いつの間にか直っていました」。
「馬は、僕が休んでいた2年間のことを何も聞かない。ただ、今日の僕を見てくれるんです」
2年生になったいまは、馬術大会への出場を目標に練習を重ねながら、卒業後は牧場で働くことを考えはじめています。教室に行けなかった日々は消えません。でもそれは、いまの悠真さんを縛るものでもありません。
※掲載にあたり、個人が特定されないよう名前を仮名とし、内容の一部を変えて紹介しています。





